この星を見上げたら、僕はキミの幸せを願う。


にこやかに会話をするふたりに私はチッと聞こえないように舌打ちをしてしまう。

でも、おばさんとふたりきりの空間にならずに済んだ事には感謝してもいいかも。

重い気持ちのまま外を見ようとしても、雨はまだ激しく降り続いていて、窓に打ちつけていて外がよく見えなかった。


「すみません、乗せてもらったついでにワガママいいですか?」

「どこか寄るところでもあるの?」

「病院です。月見沢総合病院にお願いします」


月見沢病院は私が使っている駅のそばにある総合病院。

川上君はこんな悪天候でも入院している家族の面会に行くようだ。


「あら、どこか具合でも悪いの?」


心配そうにおばさんが聞く。

そんな余計なところまで首をつっこまないでよ。

人には誰だって話したくない事があるんだから。


「あ、具合悪いのは俺じゃないんです。入院している弟のところに面会に……」


弟……?