この星を見上げたら、僕はキミの幸せを願う。


「おいおい、川上ー。しつこいと嫌われるぞー!」

「女の子を泣かすなんて男のする事じゃねーぞ!」


私と川上君のやり取りを面白がって、一部の男子が冷やかしの声を浴びせて来た。

彼の手を振り払った時、ピカッとまぶしいくらいに辺りが明るくなる。

メリメリメリという轟音がした後、校舎内の電気が一斉に消えた。

キャーッという女の子の悲鳴があがり、目の前の景色が急激に歪み始める。


『お母さん……!私を置いていかないでっ!』


フラッシュバックするあの日の光景。

とたんに体中が小刻みに震え始めて、持っていた折り畳みの傘が手から離れて落ちた。


「藤村?どうした?」


私の顔を覗きこんだ川上君の声も雨音に混じって消えていく。

頭を抱えて座り込んだ私にはおかまいなしに、雷鳴の轟はやまない。


「藤村?おい、しっかりしろよ……!」


肩を揺さぶりながら川上君は私の名前を呼ぶけれど、答える気力がどこにもなかった。