おばさんには目もくれずに私は自分の部屋へと戻った。
学校の準備をするためにカバンを開けると、川上君からもらったクッキーの入った袋が出てくる。
川上君がお母さんと一緒に作ったというクッキー。
せっかくだから昼休みに食べようかな。
袋は捨てて、クッキーの入った透明の袋だけをカバンに入れた。
リツと昨日食べるつもりだったのに、えみりがカツアゲされているのを見ちゃったから忘れてたよ……。
「結月ちゃん、お弁当……」
学校へ行こうと階段をおりると、またおばさんのお弁当攻撃。
もちろんいつものように無視して、ローファーを履く。
「……えみりは?」
ふと見ると、玄関にはまだえみりの学校指定の靴が残っている。
そういえば洗面所で会ったきり、部屋から出た気配はない。
「あの子ったら、お腹が痛いから休むって言ってるのよ。昨日も夕飯を食べずにそのまま部屋にこもっててね。お友達とケンカでもしたんじゃないかしら?」
私の問いかけに、おばさんはフフッと笑いながら答えた。



