悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!

しばらく見つめてから、アキは目を見開いた。

「まさか、これって!」

「ああ」

リドは頷いて、アキは眉間にしわを寄せる。


「えっ、何、どういうこと?」

分からないのはあたしだけだった。


「この本のタイトルが呪文なんだよ」


アキの言葉にあたしは首を傾げた。

「何言ってるの、この本はこの図書館の本だよ?図書館の本の題名が呪文だなんて、そんなこと…」

あるわけない、と言いかけたところでアキはあたしを遮った。

「大体、訳がおかしかったんだよ」

それからあたしに表紙を見せた。

そこには『黒い竜に捧ぐ、魔法のことば "The magic words,Invocation for dark dragon."』の文字。

これのどこが呪文だというんだ。ただの英文じゃないか。

「"The magic words"は、『魔法のことば』という意味じゃない。『呪文』とも翻訳できるから」


あたしは目を見開いた。


「佐奈、"invocation"の意味は分かるか?」


足元でリドの声がした。

けれどあたしは首を横に振った。

リドは「これだからバカは」と一つため息を吐いてあたしに言った。


「"invocation"には大きく分けて2つの意味がある。1つは"祈り"。
もう1つは"発動"。魔法の発動、という意味だ」


「そんな!」


あたしは怖くなって自分で自分を抱きしめた。