「あたしも分からない」
そう答えると「佐奈に聞いたんじゃない」と言った。
あっそうですか、と心の中で悪態をついて、あたしは黙り込んだ。
「ねえ、こいつ何なの」
アキが尋ねたかったのは、どうやらリドだったようだ。
「こいつは怪物だ。文字で構成された」
「文字?」
アキはもう一度怪物を見た。
「こいつの体はこの本の文字でできている」
リドは短い腕であたしが放り投げたあの本を指さした。
アキはそれを拾い上げてパラパラとページをめくった。
「真っ白だ」
アキはページをめくっていくけど、どれも真っ白。文字一つない。
その本を閉じると「この怪物はなんで出てきたの」とアキはリドに尋ねた。
「佐奈が呪文を唱えたんだよ」
リドはため息を吐いた。
アキは驚いた様子であたしを見た。
「佐奈…」
「いやいやいやいや、誤解だって!あたし知らないって!そういうの疎いってアキがいちばん知ってるでしょうが!」
あたしは両手と首を振った。
けれどアキは眉間にしわを寄せて明らかにあたしを疑っている。
「こいつがこの期に及んで嘘を言うとは思えないんだけど?」
「あたしだって知らないよ!たまたま手に取ったこの本の原題を田辺くんが教えてっていうからそれを言ったら、光と風が吹いて、本の文字が浮かんで、怪物ができて…あたしが聞きたいよ!」
「本のタイトル…」
アキはもう一度本を見た。
そう答えると「佐奈に聞いたんじゃない」と言った。
あっそうですか、と心の中で悪態をついて、あたしは黙り込んだ。
「ねえ、こいつ何なの」
アキが尋ねたかったのは、どうやらリドだったようだ。
「こいつは怪物だ。文字で構成された」
「文字?」
アキはもう一度怪物を見た。
「こいつの体はこの本の文字でできている」
リドは短い腕であたしが放り投げたあの本を指さした。
アキはそれを拾い上げてパラパラとページをめくった。
「真っ白だ」
アキはページをめくっていくけど、どれも真っ白。文字一つない。
その本を閉じると「この怪物はなんで出てきたの」とアキはリドに尋ねた。
「佐奈が呪文を唱えたんだよ」
リドはため息を吐いた。
アキは驚いた様子であたしを見た。
「佐奈…」
「いやいやいやいや、誤解だって!あたし知らないって!そういうの疎いってアキがいちばん知ってるでしょうが!」
あたしは両手と首を振った。
けれどアキは眉間にしわを寄せて明らかにあたしを疑っている。
「こいつがこの期に及んで嘘を言うとは思えないんだけど?」
「あたしだって知らないよ!たまたま手に取ったこの本の原題を田辺くんが教えてっていうからそれを言ったら、光と風が吹いて、本の文字が浮かんで、怪物ができて…あたしが聞きたいよ!」
「本のタイトル…」
アキはもう一度本を見た。


