「やっぱ佐奈、お前サイコーだ。最高に面白い」
リドは笑い続けるが、何が面白いのかさっぱり分からないし、分かる気もしない上に、面倒くさい。
もう、どうでもいいや。
あたしは溜め息を吐いて、目に留まった本を手に取った。
題名は『黒い竜へ捧ぐ、魔法のことば』。どうやら児童向けの洋書を翻訳したものらしい。日本語訳の隣に原題が記されている。
ちょうどリドが封印されていた缶のワインレッドと似た色の表紙だった。
だけど、どうしてこれが小説コーナーではなく、滅多に人も来ないような外れた場所に置いてあるんだろう。
はらりと一枚めくっていくと、その面白さにあっというまにとりこになってしまった。
物語の舞台は、科学がまだ発展していない時代ののヨーロッパの田舎町。
暴れん坊のせいで孤立し住民から嫌われていた黒い竜は、不思議な力を持つ心優しい少女と初めての友達になる。
けれどある日、その力のために少女が悪の王女に捕らわれてしまう。
そこで竜は少女を取り戻すために立ち向かうけど、圧倒的な力の差に絶望してしまう。
しかしその時、少女の魔法のことばによって竜は勇気を取り戻して少女を救う。
なかなかの厚みはあるけれど、意外にさらっと読める。
「この本、素敵だ!」
読後の余韻に浸りながら本を抱えてうっとりしていると、リドが「それ児童書だろ」とつっこんだ。
「児童書で感動するってことは、佐奈も児童、つまり小学生と同じ、いやそれ以下ってことなんじゃねぇの? お前、救いようがないほどに低レベルだから」
「うるっさい!だいたい児童書だからって侮っちゃだめだよこんなに素敵な話なかなかお目にかかれない!」
あたしが意気込んで答えると、「あっそ」とリドは面倒くさそうに溜め息を吐いた。
リドは笑い続けるが、何が面白いのかさっぱり分からないし、分かる気もしない上に、面倒くさい。
もう、どうでもいいや。
あたしは溜め息を吐いて、目に留まった本を手に取った。
題名は『黒い竜へ捧ぐ、魔法のことば』。どうやら児童向けの洋書を翻訳したものらしい。日本語訳の隣に原題が記されている。
ちょうどリドが封印されていた缶のワインレッドと似た色の表紙だった。
だけど、どうしてこれが小説コーナーではなく、滅多に人も来ないような外れた場所に置いてあるんだろう。
はらりと一枚めくっていくと、その面白さにあっというまにとりこになってしまった。
物語の舞台は、科学がまだ発展していない時代ののヨーロッパの田舎町。
暴れん坊のせいで孤立し住民から嫌われていた黒い竜は、不思議な力を持つ心優しい少女と初めての友達になる。
けれどある日、その力のために少女が悪の王女に捕らわれてしまう。
そこで竜は少女を取り戻すために立ち向かうけど、圧倒的な力の差に絶望してしまう。
しかしその時、少女の魔法のことばによって竜は勇気を取り戻して少女を救う。
なかなかの厚みはあるけれど、意外にさらっと読める。
「この本、素敵だ!」
読後の余韻に浸りながら本を抱えてうっとりしていると、リドが「それ児童書だろ」とつっこんだ。
「児童書で感動するってことは、佐奈も児童、つまり小学生と同じ、いやそれ以下ってことなんじゃねぇの? お前、救いようがないほどに低レベルだから」
「うるっさい!だいたい児童書だからって侮っちゃだめだよこんなに素敵な話なかなかお目にかかれない!」
あたしが意気込んで答えると、「あっそ」とリドは面倒くさそうに溜め息を吐いた。


