悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!

「オレはお前が笑った顔が見たいんだから」


なんで、そんなことを言うの。

なんで、そんなに優しい顔をするの。

なんで、なんで。

疑問は胸に降り積もるのに、何一つ聞けない。


「もう、お前を失いたくないんだよ」


柔らかく微笑んだリドは一つ呼吸をすると昔を懐かしむような目をした。


「300年前、村に訪れたとき、とんでもなく馬鹿な、村娘に出会った」


語られたのは、300年前の出来事。

ある青年と村娘の出会い。


青年は村に迷い込んだ。

その時心優しい村娘に出会った。

共に過ごすうちに、青年は村娘に惹かれていった。


「だけどある日、ファルが、迎えに来た」


青年__リドを探していたのは、彼の部下であるファル。

山で山菜を採っていたリドを見つけた彼は、リドに話しかけた。

そして元の世界に戻るように声をかけた。


「でも、それを、あいつに見られた」


リドは人間に化けていた。

けれどファルは違った。彼は悪魔の姿のまま、黒い羽根をはためかせていたのだ。

それをほかの村人に見られてしまった。


「あいつは、オレ達にむかって、火を投げた」


それが山火事の原因だと、リドは言った。


あたしは何も言えなかった。

衝撃的で、悲しくて、胸がいっぱいになって、何も言えなかった。