悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!

「お前は変わらねえな」


リドの微笑みは切なかった。今にも消えてしまうんじゃないかと思うほど切なかった。

嫌な胸の痛みが、息苦しさが全身を駆け巡る。


「昔からそう。ずっとお前は変で変わり者だ」

「あんたねえ、それ馬鹿にしてんの?」


ギリギリと拳を握っていると「違えよ」とあたしの拳をリドの手のひらが包み込んだ。


「嬉しいんだよ」


真っすぐできれいな言葉と視線。


「お前には綺麗なままでいてほしいから」


「…ねえリド、あたし何を言っているのか分かんないよ」


リドはあたしを見ている?

それともあたしを通して別の誰かを見ている?

リドの言葉はあたしにかけられたもの?

それとも別の誰かにかけられたもの?

重なった手のひらのぬくもりはあたしに?

それとも別の誰かに重ねるためのもの?


巡る思考は脳にこびりついてどんどん分からなくなっていく。

霞むように見えなくなっていく。

考えられなくなっていく。


「ねえ、リド__」

「なあ、佐奈」


リドはじっと見つめた。


「お前のこと、好きだって言ったら
…どうする?」


思考は完全に止まった。