悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!

そのままブンブンと手を上下に振って「ありがとう!」と何度も言った。

「な、なんだよ」

リドは意味が分かっていないのか気味が悪そうな顔をした。

「最大限の感謝!」

それからぱっと手を離して「そうとなったら探そう!」とあたしは一人で拳を突き上げた。

「アー、ガンバッテクダサイネー」

リドは面倒くさそうに棒読みだった。

「リドも探すんだよ」

何を言っているの、とあたしが言うと「いや、お前が何を言ってんだよ」とリドは反論してきた。

「なんでだよ!」

「じゃああんた何しに来たの?」

「家に帰るとあいつがいるから嫌だったからこっちに来たんだよ!」

本当にリドは朔兄が苦手らしい。

「じゃあやることないんでしょ。暇なんでしょ。暇なら手伝いなさいよ」

詰め寄るようにしてそういうとリドは観念したのか「仕方がねえな」と言った。

「面倒くさいけど手伝ってやる。いいか、このオレ様が手伝ってやるんだ、光栄なことだと思え。泣いて喜べ!」

「あーはいはいどうもありがとうございますー」

「棒読みすんな、ちゃんと気持ちを込めて感謝しろ!」


バカな会話を続けながら校庭を探し回る。

あの日、お姉ちゃんのタイムカプセルを掘り起こそうとしたのはどこだったっけ?

あたし達以外誰もいない小学校の校庭。

あの日とは違い、夕焼けがオレンジ色に染めていく。

2人の長い影が夜の色をしていた。

リドが封印されていた缶を掘り起こした場所を探しながら、あたしは問いかけた。

「ねえリド、さっきのおばちゃんの話は本当なの?」

おばちゃんの話が天宮大火の話だとするのなら、あの話に出てきた青年はリドだ。

するとリドは「半分だけ」と校庭を見つめながら答えた。