悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!



__ある日、村に1人の青年がやってきた。

どこからやってきたのか、何日も食べていないのか、その青年は今にも倒れそうだった。

心優しい村娘はその青年を不憫に思って家に招き、飯を食べさせ、泊まらせた。

青年は村娘に恩義を抱き、娘の畑仕事を手伝った。

それどころか他の村人の仕事も手伝った。

村人はみな感謝し、青年はその村で暮らすようになった。


けれどある日、村人は森で青年を見かけた。

青年は誰かと話をしているようだった。

じっと草陰に隠れて見ていると、青年が話しているのは悪魔だった。

村人は慌てて村へ帰り、他の村人へ伝えた。

村人たちは青年が悪魔と繋がる者だと考え、追放することにした。

石を投げて、槍を放って、罵詈雑言を投げかけ、村人たちは青年を攻撃した。

すると青年と共にいた悪魔は森に火を放った。

火は森に広がり、村にも広がった。

その火が消えるころには、青年は村から姿を消した__





「天宮に伝わる昔話さ。真実かどうかは分からんがね」

おばちゃんは麦茶を振る舞ってくれた。

「おばちゃん、この話、まさか」

あたしは恐る恐る尋ねる。

おばちゃんは「そうさ」と頷いた。


「昔にあった天宮大火のことさ」


おばちゃんはお茶をすする。

あたし達は言葉を失った。