悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!

あんたが傷ついてほしくないと思うのと同じくらい、あんたの周りの人たちもあんたに傷ついてほしくないと願っていること。

あんたが大切に思うのと同じくらい、あんたの周りの人たちもあんたを大切に思っていること。


ねえ、どうしてあんたは分かろうとしないの。


どうして見て見ぬふりをしようとするの。


あんたはあたしより頭いいんだから、それくらい本当は分かってるんでしょう?


あんたがあたしを守ろうとしてくれてるのと同じくらい、あたしだってあんたを守ってあげたいよ。

あんたがあたしに向ける優しさと同じくらい、あたしだってあんたを大切に思っているよ。



あんたが好きだよ。



風がざあっと吹き渡る。


好きだよ、幼なじみとしても、家族としても、友達としても、それ以外でも。

アキが好きだよ。大切なんだよ。


「だから、分かってよ」


呟いた言葉を風がさらっていく。

そのままアキに伝わってしまえばいいと思った。

大切な人の大切な人を、アキは大切にしてくれるはずだから。


今まで心の中に押しやっていた気持ちに名前が付くと整理整頓されたみたいに気持ちが軽くなった。

心まで風が吹き抜けていったみたいに、霧が晴れていくみたいに、輪郭が鮮やかになる。

アキに会いたい。

だけどアキはきっと調べものに没頭していて会ってはくれない。

無茶をしないか心配だけど、今あたしにできるのは『大丈夫でいて』と祈ることだけだ。

そう思うと意識は切り替えたように明るくなる。


「よし!」

あたしは立ち上がって実家に向かった。