ちょっと実家に行ってくる、と朔兄に伝えて離れを飛び出した。
朔兄のことは嫌いなわけじゃないしむしろ大切な家族とさえ思っているけど、今は、今だけは、朔兄と一緒にいたくなかった。
ただ、1人になりたかった。
実家に行くと朔兄には言ったけど、その前に公園に寄った。
まだ夏が色濃く残る9月の午前11時。夏と同じ暑さの中、外に出ようと思う者もいなかったのか、公園は誰もいなくて静かだった。
ミンミン蝉の時期は終わってツクツクボウシの声が聞こえてくる。
人気のない寂れた遊具を眺めながら、あたしは木陰のベンチに腰を下ろした。
日差しは肌を焦がすように熱いけど、風は幾分か涼しく感じた。
目を閉じると風が頬を優しく撫でる。
…アキは今も、資料を探して1人籠っているのだろうか。
危ないことをしていないのだろうか。
無茶をしていそうで怖い。
自分のことなんて考えずに、顧みずに、危険なことに手を伸ばしていないだろうか。
__ねえ、分かってよ、アキ。
あんたが無茶をしたら、それと同じくらい心配する人がいることを。
あんたが危険な目に遭ったら、それと同じくらい傷つく人がいることを。
朔兄のことは嫌いなわけじゃないしむしろ大切な家族とさえ思っているけど、今は、今だけは、朔兄と一緒にいたくなかった。
ただ、1人になりたかった。
実家に行くと朔兄には言ったけど、その前に公園に寄った。
まだ夏が色濃く残る9月の午前11時。夏と同じ暑さの中、外に出ようと思う者もいなかったのか、公園は誰もいなくて静かだった。
ミンミン蝉の時期は終わってツクツクボウシの声が聞こえてくる。
人気のない寂れた遊具を眺めながら、あたしは木陰のベンチに腰を下ろした。
日差しは肌を焦がすように熱いけど、風は幾分か涼しく感じた。
目を閉じると風が頬を優しく撫でる。
…アキは今も、資料を探して1人籠っているのだろうか。
危ないことをしていないのだろうか。
無茶をしていそうで怖い。
自分のことなんて考えずに、顧みずに、危険なことに手を伸ばしていないだろうか。
__ねえ、分かってよ、アキ。
あんたが無茶をしたら、それと同じくらい心配する人がいることを。
あんたが危険な目に遭ったら、それと同じくらい傷つく人がいることを。


