「いや、調べていて絶対に呪いにかかるとは断言できないし、俺は2人がそうなったら嫌だなって思っただけで」

「あたしだってアキがそうなったら嫌なんだよ!なんで分かってくれないの!」

なんで、あたし達にとってアキが大切だってことを分かってくれないの?

するとアキは至極真面目な顔をしてあたしの肩に手を置いた。


「俺は天宮神社の息子としてやるべきことがある。そのために、どんなことが起こってもある程度なら対処できるように鍛えられてる」


だから心配しなくていい、とでも言うのだろうか。

無理だ、心配するに決まっている。


「それにリドのことは何より俺が調べたいことなんだ。佐奈との契約を壊す方法も、それからあいつを封印する方法も、もしかしたら書いてあるのかもしれない」

「アキ」

だからってそのためにアキが危険な目にあったら、あたしすごく嫌だよ。

そう言おうとしたのにアキに遮られた。


「だから、心配しないで」


アキの言葉は、とても一方的だ。