「ねえ、ちょっとこれを見て」
しばらく続いた沈黙を破ったのは、美晴だった。
「なに、どうしたの?」
美晴はいつも通り冷静だった。だけど気持ちが逸るのか少しだけ早口だった。
美晴が持っていた
「これ、天宮町史__つまり、天宮町の歴史書なんだけどね。ここを見てほしいの」
美晴が示したところをみんなが覗き込む。
そこに書かれていたのは、年表のようなものだった。
「これは、いつの時代の?」
あたしの質問に美晴が指で「ここに書いてある」と示してくれた。そこには元号が書かれていて、「元禄」という時代らしい。
「元禄って言ったら、江戸時代だね。今から大体300年前くらいだよ」
さすが、成績優秀な田辺くんは何も見ずにスラスラ答えた。
「ここに、書いてあるの。この時代、この天宮町は山火事をはじめとするたくさんの災害が起こって作物が取れなくなったらしいの。その原因とされるのが……」
「『魔』、つまり悪魔」
美晴の言葉の続きを答えたのはアキだった。
「そういうことが書いてあるんでしょ」
アキの言葉に美晴は頷いた。
「悪魔が何かしらの力を発揮して、山火事が起き、町民達は食べるものがなくなったようね。それでその原因である悪魔を封印しようとしたのが天宮神社ということみたいよ」
美晴は文章を指でなぞりながら、古典が苦手なあたしにも分かるように現代語訳をした上で簡潔に教えてくれた。優しい親友だ。
しばらく続いた沈黙を破ったのは、美晴だった。
「なに、どうしたの?」
美晴はいつも通り冷静だった。だけど気持ちが逸るのか少しだけ早口だった。
美晴が持っていた
「これ、天宮町史__つまり、天宮町の歴史書なんだけどね。ここを見てほしいの」
美晴が示したところをみんなが覗き込む。
そこに書かれていたのは、年表のようなものだった。
「これは、いつの時代の?」
あたしの質問に美晴が指で「ここに書いてある」と示してくれた。そこには元号が書かれていて、「元禄」という時代らしい。
「元禄って言ったら、江戸時代だね。今から大体300年前くらいだよ」
さすが、成績優秀な田辺くんは何も見ずにスラスラ答えた。
「ここに、書いてあるの。この時代、この天宮町は山火事をはじめとするたくさんの災害が起こって作物が取れなくなったらしいの。その原因とされるのが……」
「『魔』、つまり悪魔」
美晴の言葉の続きを答えたのはアキだった。
「そういうことが書いてあるんでしょ」
アキの言葉に美晴は頷いた。
「悪魔が何かしらの力を発揮して、山火事が起き、町民達は食べるものがなくなったようね。それでその原因である悪魔を封印しようとしたのが天宮神社ということみたいよ」
美晴は文章を指でなぞりながら、古典が苦手なあたしにも分かるように現代語訳をした上で簡潔に教えてくれた。優しい親友だ。


