お前、俺に惚れてんだろ?

描くことに集中していて、今までまったく気づかなかった。


…だれかな?


あたしは体を左右に揺らして、その生徒の顔を窺おうとした。


でも、よく見ると…。


斜め後ろから見える、あの後ろ姿…。

あたし、…知ってる。


もしかして…。


という、半信半疑な気持ちのまま、あたしはスケッチブックを腰を下ろしていた石の上に置くと、ゆっくりとその生徒に歩み寄った。