龍ヶ崎先生が教室に入っていって 1分か2分くらいだろうか、 私には長く感じた。 やっと呼ばれて教室に入って 先生の隣に立った。 「簡単に自己紹介しろ」 「はい! 鍵崎 希望です。 よろしくお願いします!」 さっきのように作り笑いをした。 だって、笑えないから。 「席は窓側の後ろな。 この前までいたんだが、 ちと喧嘩して退学になったんだ。 帰山(かえやま)ー、世話よろしくな」 「えぇぇぇ…。…チッ。わーったよ」