「で、どうしたんだ?」

 怒りが収まったところで本当の目的を思い出した。

 そうだ。そうだ。おまじないしに来たんだった。何やってんだか。

「夏、FBIはどこの国の警察でしょう」

「え?ア…うぐ!?」

 あの字に開いた口にパンを突っ込んだ。

 ついでに今日はクリームパン。瞬がどっから出したみたいな顔してるけど、とりあえずいいや。

「っんぐ…って何するんだよ!うるさくしてないだろ~!」

「夏、1+1は!」

「2!って、だから何だ~!!」

「よし、おまじない完了!瞬帰ろ~」

「ちょっと待て、秋奈!!おまじないってなんだよ!!」

 教室に戻ろうとした途端に肩を掴んできた夏は、ちょっと怒り気味だった。

 やりすぎたかな…?