頭に浮かんださもしい考えを振り払うように、俺は軽く頭を振った。
穀潰しの放蕩息子ではあるが、品性の卑しい人間にはなりたくない。
「私など、王位継承問題に口を出せる立場も権利もありませんが・・・一人の国民として、エレーナ王女殿下の治める国を見てみたいとは思います」
ミリアム王太子とエレーナとどちかが王に相応しいのか。
アンヌ王妃が実権を握ることに何の問題があるのか。
そんなことは俺にはわからない。
ただ、エレーナの治める国、彼女の作る未来には純粋に興味があった。
「・・・そうか。ありがとう、アゼル。
非常に参考になる意見だったよ」
俺の言葉にランス公は嬉しそうに頷いた。その顔は政治家としてではなく、まるで子供を褒められた親のそれのようで、俺は少し驚いた。
はて?ランス公はエレーナとそんなに近しい関係だったのだろうか。
しかしランス公の庇護があったのなら、役立たず姫などと呼ばれ不遇な環境で過ごすはずもないだろうし・・・
尋ねてみようかどうか、俺が逡巡している間にランス公は話題を変えた。
「お前も聞いているかも知れないが、中央の争いが深刻化してきている。
ここだけの話だが・・・陛下はもう長くはないだろう」
ランス公から先程までの笑みは消え、大きな権力を持つ政治家としての顔になっていた。
「そうですか・・・」
正直に言えば、別に国王陛下の容態を心から心配する気持ちはわかなかった。
陛下は温厚な性格で、保守的な政治を好んだ。 名君とまでは言われないにしても、決して暗君ではない。
血筋だけで君主が決まる王制国家にあって、名君などそうそう生まれるものではない。国民にとっては、暗君・暴君でなければ万々歳だ。
穀潰しの放蕩息子ではあるが、品性の卑しい人間にはなりたくない。
「私など、王位継承問題に口を出せる立場も権利もありませんが・・・一人の国民として、エレーナ王女殿下の治める国を見てみたいとは思います」
ミリアム王太子とエレーナとどちかが王に相応しいのか。
アンヌ王妃が実権を握ることに何の問題があるのか。
そんなことは俺にはわからない。
ただ、エレーナの治める国、彼女の作る未来には純粋に興味があった。
「・・・そうか。ありがとう、アゼル。
非常に参考になる意見だったよ」
俺の言葉にランス公は嬉しそうに頷いた。その顔は政治家としてではなく、まるで子供を褒められた親のそれのようで、俺は少し驚いた。
はて?ランス公はエレーナとそんなに近しい関係だったのだろうか。
しかしランス公の庇護があったのなら、役立たず姫などと呼ばれ不遇な環境で過ごすはずもないだろうし・・・
尋ねてみようかどうか、俺が逡巡している間にランス公は話題を変えた。
「お前も聞いているかも知れないが、中央の争いが深刻化してきている。
ここだけの話だが・・・陛下はもう長くはないだろう」
ランス公から先程までの笑みは消え、大きな権力を持つ政治家としての顔になっていた。
「そうですか・・・」
正直に言えば、別に国王陛下の容態を心から心配する気持ちはわかなかった。
陛下は温厚な性格で、保守的な政治を好んだ。 名君とまでは言われないにしても、決して暗君ではない。
血筋だけで君主が決まる王制国家にあって、名君などそうそう生まれるものではない。国民にとっては、暗君・暴君でなければ万々歳だ。



