「こっちに帰ってきて、美麗にあった時私は言葉を失いました。
顔が、私になってたんです。
怖かった。
美麗からは、日菜子ちゃんのことも大輝くんのことも優香ちゃんのことも全部聞いてました。
いつか来る、そう言われてましたから、
覚悟はしていました。
…今、美麗はどこにいるのか姉の私でさえわかりません。」
綺麗な涙を一筋こぼした冷夏さん。
「直人が亡くなったことも知っています。
この子達もお父さんに会えないということも知ってます。
この子達は強い。
直人に似てすごく強いんです。」
顔を覆ってとうとう泣き崩れた冷夏さん。
その勢いで頭を床につけて、
「妹が本当にごめんなさい。」
そう言いながら何度も頭をさげる冷夏さんを制したのは、
誰でもない、
大輝と優香。
1番憎んでたはずの2人が止めた。
