「咲良ちゃんも、時間があればここに来てやってくれ」




優弥さんの思わぬ言葉に耳を疑う。





「咲良ちゃんがいたら、賢一が頑張るから。

そして、奴らに容赦なくダメ出ししてやってくれ」



「ダメ出しって……」




あたしごときがダメ出し出来るはずがないのに!

優弥さん、何言ってんだろう!!






だけど、優弥さんの言葉はすごく嬉しかった。

あたし、認められてるんだ。

邪魔じゃないんだと思って。








「咲良ちゃん、ふとももフェチはバレてしまったから、別のバンド作ろうね?」




蒼さんが言う。

本気なのか、冗談なのか。





「マジか!

俺、トライアングルやりてぇ!」




お馬鹿な賢ちゃん。




「じゃ俺、木琴」




慎吾さんも続く。




「俺は……」




蒼さんが口を開いた時……





「てめぇら!

ふざけてねぇで、練習しろ!!」




いつもの優弥さんの雷が落ちた。

そんな彼らを見て、あたしは笑っていた。