「賢ちゃん…… 変じゃない?」 あたしは何度も鏡を見て、鏡越しに賢ちゃんに言う。 「やべぇ。マジ可愛い」 そう言う賢ちゃんに、 「チャラい!」 口を尖らせて言う。 すると賢ちゃんは開き直りの術を使い、 「どうせ俺はチャラいぞ? 咲良にデレデレだけど、チャラいぞ? さらに言うなら、俺のスティックは……」 「キモい!」 あたしは叫んでいた。 いつものやり取り。 何もかもがいつも通りだ。