楽屋に帰ろうとしたあたしたちに、



「ねぇねぇ!

俺たちの七不思議、知ってる?」



不意に慎吾さんが聞く。

思わず足を止めて、振り返った。








「一つ目!

優弥の服は、なぜ派手でセンスが悪い?」




蒼さんが面白そうに言う。




「二つ目!

賢一は馬鹿なのに、なぜ賢なのか?」




慎吾さんが泣きそうな顔をしている。

そして、




「それを言うか?

俺も不思議すぎるんだ!

じゃあ、三つ目!

優弥は鬼なのに、なぜ優なのか!」




賢ちゃんはいつものお馬鹿な賢ちゃんで。

蒼さんと慎吾さんと一緒になって笑っていた。

そんな賢ちゃんを見ていると、すごく安心したんだ。




あたしは、賢ちゃんが大好き。

そして、賢ちゃんの仲間も大好き。

幸せだよね、こんな人たちから、あたしまで大切にされて。