それから、俺が咲良に本気で惚れるまで、時間はかからなかった。 はじめは冗談のつもりで言った、「結婚しろよ」。 その言葉を口に出すたび、本気になっている自分に気付く。 前向きで、努力家で、俺の馬鹿に一緒に笑ってくれる咲良。 どんなくだらないことでも、とことん付き合ってくれる咲良。 それなのに、Fのことも認めてくれる。 コイツしかいねぇと思った。 コイツと一生一緒にいたいと思った。