「これ以上がっついたら、マジで変態って言われそうだ」
「もう変態じゃん」
苦し紛れにそう言うと、
「そうだな。変態だな……」
賢ちゃんは少し困った顔で言う。
「だけど、俺の欲望のために、咲良に無理させられねぇし」
どこまでも優しい賢ちゃん。
こんな賢ちゃんが大好きだ。
「咲良が知りたいっていう、俺の話をするか」
賢ちゃんはあたしを軽く抱きしめたまま、静かに話し始めた。
あたしは、初めて賢ちゃんが語るその話に、夢中になっていた。
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