結局、この日はミーティングのみで終わり、早めに解散するあたしたち。

悠真、大輝と別れ、家に帰ろうとしたあたしを、



「咲良」



光樹が引き止めた。



振り返ったあたしと、光樹の視線がぶつかる。

光樹はあの頃と同じ、穏やかな瞳をしていて。

あたし、この瞳が大好きだったことを思い出した。

あたしたちの間に時間という壁が立ちはだかったが、光樹は光樹のまま。

少しだけ、昔に戻った気がした。






だけど、あたしには賢ちゃんがいる。

今のあたしは、賢ちゃんが好き。