世界が止まる1分間

「でも、嬉しかった。好きになってくれてありがとう」


雪奈さんは優しい。心から優しい。

こんな優しいひとを好きになれた。きっと僕は幸せ者だ。


「好きになれてよかった」


涙が滲むけど僕は笑った。

うまく笑えたか自信はないけど、雪奈さんも笑ってくれたからきっと笑えていたはずだ。


「ハンプティ・ダンプティ」


どこからか声が聞こえたような気がした。

それは聞いたことがあるようだったし、ないようでもあった。

ただ夕陽はより一層輝きを増して眩しかった。