「なっ、どうし…「好きな人ができた。」


私の言葉を遮って、淡々と答える彼が少し怖い。急な言葉だった。彼は今までそんな好きな人ができたみたいな素振りも見せなかったし…。いきなりだった。


「君がいたら、俺は困る。もういい時期だと思う。こんな曖昧な関係は止めよう。」


君だって、そろそろ相手を見つける時期だと思う、冷静にただ私を見つめる。その表情が、瞳が怖い。


「ぁ、っ…」


言葉がでない。なんて言えばいいのかわからない。どうしよう、と考えていると彼は、


「俺が部屋を用意した。この地図みて行って。さぁ、」


「やだよ…、嫌だよ…!迷惑だってわかってる!それでも…っ、貴方と離れたくない…っ!!」

私は彼の袖を掴む。


「っ、早く行け!!」