君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨


 小馬鹿にするみたいにクスッと笑って、凱斗は吐き捨てた。

「あんな爬虫類みたいな冷血動物、ほっとけ。もうあんな性悪女とは無理に付き合うなよ。お前まで性悪に汚染されたら損するだけだぞ?」

「……ちょっと待って。なにそれ?」

 ずっと黙って聞いてたあたしは、思わず口を挟んでしまった。

「あたしが誰と友だちだろうと、あたしの自由じゃん」

 さっきからお腹のあたりがだいぶモヤモヤしてたけど、今のは、キた。

 自分のこめかみあたりが、軽くプツッとキレる音が聞こえた気がする。

「しかもなんなの? その断定的な言い方。そんな決めつけられるほど、凱斗は亜里沙のこと知ってるの?」

 文句を言えば言うほど、お腹のモヤモヤがどんどん熱くなって、眉間に皺がモリモリと盛り上がる。

 口から言葉がポンポンと、ポップコーンみたいに無意識に飛び出してくる。

「亜里沙は自分が美人だからって、調子に乗ったことは一度もないよ。自分の容姿を嫌ってるんだから」

 美人美人って騒がれるの、大嫌いなんだ。

 今朝はそれを知ってるあたしがわざと指摘したから、逆鱗に触れたんだ。

「だいたい人間的にアウトって、なにそれ? 人から嫌われるとか、誰も友だちいないとか、そこまで言う?」