君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨


 怒声と罵声を張り上げ合うあたしたちは、もはや完全に周囲の注目の的だった。

 それまで騒々しかった廊下は水を打ったようにシーンと静まり返り、みんな物珍しそうな目でこっちを見ている。

 なんとか事態を収めようと努力していた凱斗は、もう完全に諦め顔で、ガックリ肩をおとしていた。

 あたしと亜里沙は般若のお面みたいな表情でしばらく睨み合い、同時にバッと顔をそむける。

 そして競い合うように肩をぶつけながら教室に戻って、それぞれの席に着いた。

 ガタン!とわざとらしく大きな音をたてて座る亜里沙にムカッときて、こっちはもっと大きな音をたててイスを引く。

 体中から怒りを轟々と発散させているあたしたちを、クラスメイトたちが困惑した表情で遠巻きに眺めていた。

 あたしは『いま機嫌悪いから、誰も話しかけないで!』ってオーラを撒き散らしながら、腹わたが煮えくり返りそうな怒りを必死に抑え込む。

 もう知らない! 亜里沙なんか知るもんか!

 絶交だ! 向こうから謝ってくるまで……ううん、謝ってきたって絶対に許さない!