君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨


 あたしは、まるで裁判を受けてる人みたいに、身動きもしないで棒のように立ち尽くしている。

 お父さんの厳しい視線と、新しいお母さんの泣き声が、針みたいにジクジクと体中に突き刺さった。

 それでもなんとか勇気をふりしぼって、胃が痛いから食べられないって、小さい声で必死に答えた。

 でもやっぱり思った通り、『なら、なんでそう言わないの?』って言い返された。

 ……言えないんだよ。

 言えたら、こんな思いはしないで済むのに。

 言えないから、こんな思いをしているのに。

 あたしが自分の分のお洗濯を、自分でしていることも責められた。

 まるでバイキン扱いされているみたいだって、新しいお母さんは泣いた。

 ……違う。

 前におばあちゃんに、

『もう中学生になったんだから、自分の分の洗濯くらいは自分でしなさい。女の子でしょ?』

 って注意されたことがあって、だから。

 それに、あたしの部屋の中に、まだ自分を一度も入れてくれないって泣かれた。

 でも、入れるわけにいかないんだよ。

 だって部屋の中には、本当のお母さんの写真がいっぱいいっぱい飾ってあるから。