「奏先輩って、どのくらい凱斗先輩のこと好きなんですか?」
「ど、どのくらいって……」
いきなり思わぬ質問をされて、あたしはひるんだ。
そんなこと聞かれても困る。好きな気持ちなんて計れないもの。
あたしの気持ちはこのくらいです、なんて表示できることじゃない。
「小花は、凱斗先輩を本気で好きでしたよ。本当に、ものすごく真剣に想っていたんです」
中尾さんはとても誇らしげで、挑戦的だった。
そしてひどく低い声で、わざとらしいほどゆっくりと告げる。
「……凱斗先輩を失ったら、生きていけないほど想ってた」
「……!」
あたしは弾かれたように顔をあげた。
「先輩はどうですか? 凱斗先輩に振られたら生きていけないくらい、真剣に凱斗先輩を想っているんですか?」
「…………」
「どうなんですか? 小花に負けないくらい凱斗先輩のこと想ってるって、自信もって言えますか?」
「あ……」
ポカリとだらしなく開いた口から、声にならない呟きが漏れた。
頭から冷たい水を被ったみたいに、サーッと全身の血が凍えていく。


