「どうなんですか? ねえ、付き合うんですか?」
これでもかっていうぐらい、あたしの心の領域にドスドス入り込んで、遠慮なく彼女は責め続けた。
……わかってる。あたしたちのせいなんだってこと。
だから苦しんでるし、悩んでいるんだ。
凱斗はあたしに、『お前を傘に入れない』って、『一緒に校門を通らない』って言った。
自分のせいだって、ちゃんとわかってるから。
あたしたちだって、ちゃんとわかってるのに、そんな……。
いま、こうして思ってることを、心の中の自分の声を、ちゃんと口に出して訴えたいのに。
でもなにを言っても、保身とか、言い逃れに聞こえてしまいそうな気がする。
感情が、ちゃんとした『言葉』っていう形にまとまってくれない。
気持ちばっかり先走って、出口が見当たらなくて膨らんで、胸の奥がジリジリと熱くなる。
そんな弱気のあたしを見越したように、中尾さんはさらに容赦ない言葉をぶつけてきた。
「先輩って、小花のことを知ってもまだ凱斗先輩のこと好きなんですか?」
ジリジリと熱く増していた反発心が、一気に冷たくなって勢いを失った。
冷たい言葉の刃物に、あたしが抱える罪悪感の真ん中をグサリと突き刺されたから。


