君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨


 探るような視線に気づいたのか、中尾さんらしき彼女がパッとこっちを見る。

 射抜くような真っ直ぐな視線を返されて、あたしは怯んだ。

 ちょうど肩ぐらいまで素直に伸びた髪が、軽く内巻きになっている。

 運動部なのか、日に焼けた健康的な肌の色。キュッと上がった両眉と目尻。

 元々、そんな顔なのか。それとも怒っているからなのか。

 ……怖い。

 あたしを見つめる真っ直ぐな視線が、樹々で囲まれたこの空間が、まるで逃げ場のない檻のように感じられて……怖い。

「さあ中尾さん、ちゃんと奏の前で白状しなさいよ。やっぱりあんたが犯人なんでしょ?」

 亜里沙がいつにも増して、ひどくキツイ口調で問い詰めた。

 すると中尾さんはあたしから亜里沙に視線を戻して、平然と答える。

「犯人? なんのことですか?」

「わかってるんでしょ? これよ」

 亜里沙が、握りつぶして丸めたメモ用紙を見せつける。

「なんですか? そのゴミ」

「これはゴミじゃない! あんたのでしょ!?」

「ゴミはゴミ箱に捨ててください。あたしに押し付けられても困るんですけど」