「美波って陸上部でしょ? いいなー。走ってみたいや。」 「走ったことないの?」 「うん。 ずっと動けなかったから。 外で遊ぶことも少なかったよ。」 「そっかぁ。 走ると気持ちいいよ。」 「やっぱり足速い?」 「当たり前でしょー? これでもエースですから!」 「はは、さすが美波だね。」 「いつか一緒に走ろうね。」 「うん、約束ね。」 ね、由茉。 いつかちゃんと青空の下を走ってね。 私はもう………無理かもしれないから…。