それは、本当に突然だった。 「歌乃ちゃん」 「……静音さん……?」 全てはこの日から動き出していた。 学級委員の花道静音(かどうしずね)さんが話したことから、始まった。 「ここじゃちょっとアレだから、昼休みに場所を変えて話しましょ」 「あ、うん」 「じゃあ、また後でね」 大切な話かな……? 教室じゃ話せないこと? 特に思い当たることはなかったから、昼休みまで待った。 昼休みになると静音さんに空き教室に呼ばれて、そこで話すことになった。