「ちょ、フリュイさん……」
この体勢、かなり恥ずかしいよ。
周りからどんな風に見えるのだろう。
さぞかし変な場面に見えるだろう。
ねえフリュイ、やめようって。
「んー?」
むしゃむしゃと口を動かして僕から離れていって座っていた椅子の方へ行くフリュイ。
んー? じゃないよ。
あーもう、恥ずかしい。
だって、だってさ。
僕の手からお米を食べるって。
何それって思うじゃん。
なんかほら。
色っぽく見えちゃったんだってば。
ほら、熱が出たあの時みたいに。
「なに赤くなってんの?」
「な、何でもない!」
髪の毛をぐしゃぐしゃと掻いて僕は平然を取り持った。
「変なの」
「ああ、気にしなくていいから」
「そう言われると気になる」
「本当、気にしないでほしい」
「むー……わかった」
いまいち納得のいかない顔のフリュイ。
なんとなく顔を合わせづらくて、顔を逸らした僕。
僕をフリュイが見て不思議そうにしている様子が伝わる。
へらへらと笑ってやり過ごそうとしている僕は、まだ気付いていなかった。
フリュイにドキドキしてしまうことがあることの意味を。
僕はハッキリとは気付いてはいなかった。


