生け贄の教室

「放せよ綾人!お前はあいつの言いなりになんのかッ!?」


尚も暴れる健は自分より体格の小さい綾人から逃れると、
綾人の顔面を右手で力強く殴った。


「いッ……!」


ゴッと鈍い音と同時に、
綾人が右へ数歩よろめく。


人が人を殴る瞬間に、
私は思わず肩をすくめた。

綾人は痛そうに左頬を押さえている。


「おい健!いい加減にしろ!」


同じバスケ部のるいが健に向かって飛び出した時。


『暴力行為は禁止です』


キラーの声が、教室内に響き渡った。


『出席番号6番、小林健様、貴方をルール違反と見なし制裁を与えます』