「帰ったら、みんなで焼肉行こうよ!」



郁が私たちを励ますように言った。



「いいねぇ~!カルビカルビ!」



遊喜はすっかり元気になって、
1人でブツブツと何を食べようかと呟いていた。



「お気楽でいいよなぁ、遊喜は」



夏期がふっと笑う。



「ほんと、なんか少し落ち着いた」



私は、遊喜のいつも通りの姿に安堵する。

ありえない状況に戸惑ったけれど、
私には仲間がいる。

その存在は、想像もつかない程に心強いものだった。


「みんなでがんば────」


郁が告げた、
その時。