「なんとかなるよ」


不安な私を察してか、
遙が私の肩を抱き寄せた。


こんな時なのに、
私の胸はドキっと速度を速めた。



「うん…そうだよね」


私は遙を見上げる。

優しい表情に、
少しだけ緊張がほぐれた。


遙はいつだって真っ直ぐだ。

人に優しくて、頭が良くて、
頼り甲斐があって、みんなを引っ張ってくれる。


私は、そんな遙が大好きだった。