蓮香の威圧感に、
私も背筋がぞくりとする。

不思議ちゃんでつかみどころのない蓮香が、
私はずっと苦手だった。

もっとも、彼女は誰とも打ち解けようとしないから、あまり関わりがなかっただけだけど…。



「校内に監禁されたって……こんなのおかしいよ…先生も、他のみんなもいないなんて…」



桃花が不安そうな様子で
声を絞り出した。



「人知を超えた何かが……動き出している……」



隣にいた遙が、
ポツリと呟いた。

その声は私にしか聞こえなかったらしい。

クラスのみんなはザワザワと騒ぎ立てて、
あぁだこうだと持論を振りまいていた。