美穂が「涼子ー。涼子ー。」と桜田にかまって貰おうと気を引いている時に教室がしんっと静まった。 相良がウチのクラスに来たのだ。 その後ろには数人の人が待っている。 相良がリーダー格の、学校を代表する不良集団。 「涼子。」 低く男らしい声だ。 相良が桜田を手招きして呼ぶ、桜田は少しも驚いた表情を見せずいつもと同じ微笑。 「みんな、ちょっとごめんね」 話していた女子達に断りをいれると桜田は椅子から立ち上がって相良たちと教室を出ていった。