「ね、ねぇ心」

「どうしたの?」

「この宿題、十分で終わるかな?」

俺は引きつった笑顔で聞く

「「ムリ」」

「俺は心に聞いたんであって聡とタコに聞いたんじゃない!」

キレる俺に気まずそうに心が言う

「うーん、僕もムリだと思う……」

あぁぁ……

マズイ

宿題忘れたらどうなんだろう。

入学式から早一週間。

それまで宿題忘れは一人も出なかった。

ということは

俺が初の宿題忘れじゃん!

何言われんだろ……

つうか

「タコ! 聡! お前ら一緒に宿題忘れろ!」

「おわっ、逆ギレかよ」

「え!」

「しかも心には言わねぇし」

「ひ、ひいきは良くないと……お、思う……なって……」

うるさい!

口はさんだ罰だ