「ちゃんと頭下げろよ」


「それが謝罪の仕方か」


「接客業、向いてないんじゃない?」


次々と浴びせられる言葉。


あたしはその時気が付いた。


この人たちが言っている言葉は、全部あたしが今まで言って来た言葉だと言う事に。


これだけの人たちが全員あたしを否定している。


その事実が恐ろしく、あたしは言われるがままに頭を下げていた。


「申し訳ございませんでした!!」


地面に膝をつき、土下座をする。


これも、あたしが何人もの店員に強要してきたことだった。


「態度がでかいよね」


「お客様をバカにしてるんじゃないか?」


「もっと頭下げろよ!」


そう言われると同時にあたしの頭は誰かに掴まれ、そして強引に地面に押し付けられた。


屈辱と恐怖で涙が浮かんでくる。


くそ、くそ、くそ!!!!


なんであたしがこんな事を……お客様は、このあたしの方だ!!


強くそう思ったとき、頭上から声が聞こえて来た


「お前なんか、客とは思ってねぇよ」