居場所をください。




「夕方でも綺麗~。」


夜が近づいてきたこの空が

少し怖くてきれいだった。


そんないろんな色が混ざった空の下

街が輝きを増す。


「こういう景色、初めてみるや。

高いところから見下ろすの。」


「俺も。

高いところなんかなかなか来ないし

ゆっくり景色を見ることなんか

今までなかったかも。」


「そっか、じゃあ二人して初めてだね。」


「たまにはいいかもな。

現実忘れられて。」


「そんな私たちは夢の世界で生きてる気がするけどね。」


「それもそうだな。」