職員室へ向かうと職員会議は終わっていた。



まさか職員室でお弁当を渡す訳にはいかないよね…



稀美果は職員室の前でどうしようかと困っていた。



すると3人の女子生徒が楽しそうに職員室に入って行った。



「「失礼しまーす」」と挨拶をしてまっすぐ直寿の元へ行った。



「黒木先生ーおはようございまーす。はい!お弁当作って来ましたよ!ちゃんと食べて下さいね!約束ですよ!」



ひとりの女の子が手提げ袋を渡した。



そして直寿は「あぁありがとう…」と笑顔で受け取った。



「明日は私が作って来ますからね!」



「その次は私が作りまーす」と他のふたりも楽しそうに言う。





何あれ……

昨夜のは私を気遣ってくれた訳じゃ無かったの…

あんなに嬉しそうに受け取って…

私のお弁当よりあの子達のお弁当が良かったの…