ハメごろし


「それで、女性の方はどうしたんですか」

「そんなものすぐに殺したわよ。ほぼ同時に失神したから、そのままね」

「そうですか。それが最初ですよね……どっちですか?」

「内側の二人よ」


 私は真ん中に寝る。その右隣に男。
 左隣には違う男を寝かせている。
 女はそれぞれ違う男の横に置いた。死んでからだって一緒になんてさせない。

 死んでからも苦しめばいいのよ。


「それではこの二人は回収しますからね」

「……で、どうするわけ?」

「ご存知でしょう? こうなった体を買いたいって人がいることを」

「……あの女のようにね」

「……思い出したんですか」

「私が最初にここへ来たとき、桜の木のところで会ったわ。あの女、あいつ、私に笑いかけた。そうでしょ?」

「あなたに最初の植え付けをしたのは彼女です」

「それにしても外見はさほど変わっていなかった」

「……そのことはまたいずれ」


「あの女に会える?」


「……さあ」



 淡々と死体を袋に詰める作業をしながら興味無さげに話を遮った。