ハメごろし


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 冷凍庫から凍っている顔、腕、脚を取り出して、シートを敷いたテーブルの上に並べた。


 さっき解体した男の胴は少しだけ焼いてあとは綺麗に拭き上げた。


 血だまりになっていたシートに溜まっていた血は、残りの3人の血が入っている大きめのクーラーボックスに流し入れ、混ざるようにかき混ぜて冷蔵庫に戻す。


 この男の顔が好きだ。
 この男の腕が好きだ。
 この男の脚が好きだ。
 この男の胴が好きだ。


 それぞれに自分の好きなパーツを組み立てたら、



「私好みの男が出来上がる」



 それが作りたかった。

 たったひとつしかない『わたしのもの』を作りたかった。

 

 胸が高鳴った。自然と笑顔になって、自分でも知らないうちに笑い声を上げていた。