そのあとはいつものようにたんたんと仕事をし、残りの腕と足を切り落とし、同じように中身が見えるようにして置いてやる。
だって、自分の体の中を自分の目で見ることなんてないでしょう?
しかもヌメヌメしく白く輝く骨を死ぬ前に見られるなんて、そんな素敵なことはない。他人の骨はいくつも見ることができるけれど、自分のは?
滅多にない。
自分の意識とはうらはらに動かない腕、足を見て、首を取れるように振りながら涙よだれを垂れ流し壊れていく様は、見ていて気持ちがいい。
それを楽しみにしているのに、窒息されては元も子もない。
「あなたは騒ぎすぎる。それでもそろそろ意識が無くなるはずだ。その前にやることがある」
胴だけが頭からの指令を受け取っていて、離された他のいらない部分からは血が溢れて真っ赤な血だまりを作っている。その中に横たわっている。
男の後ろ髪は自らの血でべっとりと塗れ固まっていて、首を振るたびに自分の頬に血が当たり、その血の匂いで恐ろしくなり目玉を右に左に忙しなく動かしている。

