「さあ、それから君はどうするんだっけ?」


 彼は楽しむように私に笑いかけた。


「それから、1時間ほどドラム缶を開けて空気に晒します。そのあと冷めきらないうちにまた燻します」



「いいね。そうだ。1回目では僕の中までちゃんと火が通らない。2回目でようやく深部まで火が通るんだ。そうしたら?」



「そうしたら、ドラム缶からアナタを外します。詰められたままの格好で固まっています。まだ熱いうちに、首、両腕、両脚を切り離します」



「残酷だね、君は」




 彼は嬉しそうに笑っていた。



「……私はすぐにアナタの顔を食べます」


「そうだ」


「縫った瞼と鼻、唇をナイフで切り裂き、頭の真ん中にナイフを落とします。そして皮を剥ぐ」


「それから?」






「髪の毛は捨て、ぱりぱりになった顔の皮に頬の肉や脳味噌を巻いて食べる」




「それで」くくくっと笑ったその口許には涎が光っていた。




「それで、首を上に向けたので目玉は下に落ち窪み、溶けているはずです。だから、眼窩に残った滑りをしゃぶりとる」




「それで、僕は君のその瞳とひとつになれる」





「……はい」