「猪原くんっ!!」 放課後になり、猪原くんを呼び止めれば、一瞬で不機嫌な顔に変わってしまう。 「……なに?」 「一緒に、帰ろ!」 「ムリに決まってんだろ。いい加減にしろよ」 なにを言っても、無駄なことなんてわかってる。 断られることも。 「そ……うだよね。で、でも! 私諦めないから!」 絶対諦めない!! そう思い、そんな日々が何日か続いた。 そして、気づけば、2月に入っていた……。